今回は虚血性心疾患について説明します
虚血性心疾患とは
狭心症と心筋梗塞の総称を虚血性心疾患と言い、心臓を動かす筋肉(心筋)に血液を送る3本の動脈(冠動脈)が、動脈硬化や痙攣で狭くなったり塞がったりして、そこから先の心筋が酸素不足に陥る状態です。
狭心症は冠動脈が狭くなり(狭窄)心筋が一時的に酸素不足に陥る状態で、心筋梗塞は冠動脈の閉塞、または狭窄により、その血流域の心筋が壊死に陥った状態です。
狭心症の分類
狭心症には、労作性狭心症・不安定狭心症・異型狭心症等があります。
| 労作性狭心症 | 労作による心筋酸素需要量増加のため、一過性の心筋虚血状態となり胸心痛をきたす |
| 不安定狭心症 | 最近発症・増悪した狭心症で、安静時に胸痛発作がみられ心筋梗塞に移行しやすい |
| 異型狭心症 | 冠動脈の痙攣(spasm)が原因で、早朝等の安静時に狭心発作が起こり、心電図でST上昇を示す |
症状
◆狭心症◆
- 胸の痛み、圧迫感、息切れ、めまい、動悸、背中の痛み等…
- 数分~10数分持続し、安静にしていると症状が改善するのが特徴です。
◆心筋梗塞◆
- 前胸部の激しい痛みが長時間(30分以上)持続し、顔面蒼白になり冷や汗が出ます。
- 胃部不快や背中・肩への放散痛が起きる事もあります。
検査
心電図、運動負荷心電図、心エコー、血液検査、心臓カテーテル検査等…
治療
薬物療法や血行再建療法、運動療法があります
- 薬物療法 :
- 心臓の虚血を改善する薬や血栓が出来るのを予防する薬が用いられます
- 血行再建療法 :
- 狭窄部位を風船を使って拡張し、ステントを入れる経皮的冠動脈形成術(PCI)と、他の血管を用いて手術する冠動脈バイパス術(CABG)が行われています
- 運動療法 :
- 運動を行うことで高脂血症・高血圧・肥満・糖尿病が改善し、再発の予防になります。また心筋の働きを強くしたり、足腰が丈夫になる事で心臓の負担を減らす事が出来ます。運動を禁止・制限した方が良い人もいますので、必ず医師と相談しましょう。
予防法
心筋梗塞は、心臓の動脈(冠動脈)の内側にコレステロールなどの物質が沈着する動脈硬化が原因で起こる事が多いです。そのため高血圧、肥満、糖尿病の人は注意が必要です。喫煙、アルコール、コレステロール、塩分の摂りすぎには注意しましょう。また、ストレスを溜めたり運動不足にならないように気を付けましょう。

虚血性心疾患の危険因子は、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、運動不足、肥満等の生活習慣病です。

